Appleの最高デザイン責任者(チーフ・デザイン・オフィサー)であるジョナサン・アイブ氏がAppleを年内で退職する見込みであることがわかりました。
これはAppleのプレスリリースによる公式情報で、ジョナサン・アイブ氏は2020年に新しく独立したデザイン会社を設立する予定です。
ジョナサン・アイブ氏はAppleから退職はするものの、Appleとの仕事は今後も継続する予定で、Apple CEOのティム・クック氏は
After so many years working closely together, I’m happy that our relationship continues to evolve and I look forward to working with Jony long into the future.
と述べ、Appleとジョナサン・アイブ氏との関係がこれまで通り良好で、より発展し続けられるような関係を望んでいるとのことでした。
<出典:Jony Ive to form independent design company with Apple as client>
<出典:Jony Ive, iPhone designer, announces Apple departure>
ジョナサン・アイブ氏のApple退職・独立
Appleの最高デザイン責任者であり、これまでiPhone、iPad、iPod、そしてMacBookやiMacなど、Apple製品の魂とも言えるデザインをこれまで形にしてきたジョナサン・アイブ氏が、Appleを退職する見込みであることがわかりました。
ジョナサン・アイブ氏は2019年内までAppleに所属し、2020年には新会社を立ち上げ、初めのクライアントとしてAppleとは今後も関係を継続する予定とのことです。
AppleやFinancial Timesが報じています。
<出典:Jony Ive to form independent design company with Apple as client>
<出典:Jony Ive, iPhone designer, announces Apple departure>
イギリス人のジョナサン・アイブ氏がAppleに入社したのは1992年のことで、今から27年も前のことになります。
その時スティーブ・ジョブズ氏はまだAppleには復帰しておらず、本格的にジョブズ氏と仕事を共に行うようになったのが1997年。
ポンタイブルーと呼ばれ、低迷していたAppleの復活の象徴的となった初代iMacの発売が1999年。
初代iPodが2001年。iPhoneが2007年。
1枚のアルミ板から削り出したユニボディ(高精細アルミニウムボディ)をリリースしたのが2008年
とAppleをAppleと言わしめる要因となったインダストリアルデザインを今まで手がけ続けてきたのがジョナサン・アイブ氏であり、その功績は2012年に大英帝国勲章を授与されるほどでした。
<出典:AppleデザイナーのJonathan Ive氏、大英帝国勲章を授与される>
そうしたジョナサン・アイブ氏の功績はApple社内でも評判で、彼のことを
Apple創始者のスティーブ・ジョブズ氏は
われわれがコアの部分で何をすべきかを誰よりも理解している。
もし、わたしにとって精神的なパートナーと言える人間がAppleにいるならば、それはJonyだ(Jonyはジョナサン・アイブ氏のニックネーム)
と発言しています。
<出典:ジョブズ氏から見たクック氏とアイブ氏>
ジョナサン・アイブ氏はまさに、「Appleの暗黒時代から栄華を極めた時代」まで知る、
生きる伝説、Appleの生き字引とも言える存在で、
ドラゴンボールで言えば
セル編の時の孫悟空がスティーブ・ジョブズ、ベジータがジョナサン・アイブとするならば、ティム・クックは孫悟飯とも言えます。
Appleのこの1年の退職者。デザインチームに相次ぐ
ただこうしたジョナサン・アイブ氏の功績やAppleでの役割が大きければ大きいほど、彼の離脱が今後のAppleにもたらす影響を考えざるを得ません。
というのも、結束力が高く、情報漏えいに関しても目が厳しいAppleのデザインチームにも関わらず、このところ所属するベテラン社員の退職がメディアで報じられているからです。
The Wall Street Journalによると、「ターンオーバー」、日本語版では「政権交代」とも表記されていますが、
・リコ・ゾーケンドルファー
・ダニエレ・デウリス
・ジュリアン・ヘーニッヒ
という、3人合わせて勤務歴45年以上のベテラン社員が、工業デザインチームから退職します(2019年4月報道)
これは極めて以上とも言える出来事で、
Appleの工業デザインチームはわずか18人で、この15年間誰も退職していません。
ジョナサン・アイブ氏自身が「Nobody has ever left」と語った報道もされてきているため、この半年間で4人も工業デザインチームの離職が報じられるのは、1つの時代が終わりを告げているのかもしれません。
<出典:12 design secrets spilled by Jony Ive>
2016年末にAppleこの20年間で発表したデザインをまとめた本を発売した時も妙な気持ちを感じましたが、それも今回の布石だったのかもしれません。
また、リテール(小売)責任者のアンジェラ・アーレンツもこの4月に退職すると報じられていました。
Appleで最も給料が高く(2017年の給与27億)、バーバリーの元CEOだった人です。
終わりに
以上で「ジョナサン・アイブ氏の退職・独立」に関する記事を終わります。
このニュースを初めて聞いた時、Appleの大黒柱とも言える人が退職するのかと衝撃を受けました。
詳しく見てみると、まだ半年ほどAppleには在籍し、また独立した後もAppleとの関係は続いていくことがわかりました。
とはいえAppleの内部で働くのと、外で働くのではまた大分力関係が変わってきますよね。
基本的には悲しいニュースではありますが、もしこのデザイン責任者の変更で具体的にAppleの商品に変化がありそうなものといえば、
・Apple Watch
・MacBook Pro 15インチ
・iMac
の3つではないかと感じています。
「ディスプレイがラウンドフェイス型のApple Watch」を求める声は今なお存在しますが、機能面での働きを考えてジョナサン・アイブ氏から誕生は否定されました。
MacBook Pro 15インチも薄型であるがためにCPUの本領を発揮することができず、発熱やパフォーマンスに問題を感じている人はいます。もちろんキーボードやTouch Barの問題もあります。
こうした今までAppleにとって当たり前だったところが、デザイン責任者の担当が変わることにより変化する可能性があります。
Apple Watchを除き、Apple商品のデザインはここ数年成熟しており、今なお飽きが来ない素晴らしいデザインだと思いますが、衝撃を受けるようなデザインを発表することをAppleに求めるユーザーもある程度いるような気がします。
この人事がAppleにどのような変化をもたらすのか、今後も継続的に見ていきたいと思います。
管理人、きむきむ。
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