日本時間5月8日、Googleが兼ねてから噂があった「Pixel 3a」並びに「Pixel 3a XL」を発売しました。
CPUや防水性能などフラッグシップ機と比べて性能が落ちるところもありますが、カメラや有機EL液晶など上位モデルに匹敵する性能が、税込みで最安4万円台超で買えてしまうということもあり、早くもガジェット界隈で注目の1台となっています。
では、表題にある通り、iPhone SE 2は出るのか、という話しです。
結論からいうと、iPhone SE 2が4インチのサイズそのまま発売されることは無いと思います。
ただGoogleがPixel 3aを発売したことにより、ミドルレンジの対抗商品が発売される可能性があります。その当たり米国のスマートフォン事情と共に考察していきたいと思います。
目次
iPhone SEが発売された時代背景
iPhone SEが人気だった理由
iPhone SEが発売されたのは、2016年の3月のことでした。
2015年9月に発売されたiPhone 6s (16GB,64GB,128GB)から遅れる形で発表されたこの商品は4インチと筐体が小さく、片手で操作できるという大きな魅力を兼ね備えた端末です。
この端末の支持者の多くは今まで4インチのスマホを使用していた「iPhone 5s」ユーザーが多いのですが、ちょうど2年契約が切れる際に発売された端末がそれよりも大きい4.7インチのiPhone 6sのみだったため乗り換えができず、Appleへの失望感が広がっていました。
そしてそこから遅れること半年、4インチという小型の端末にも関わらずiPhone 6s相当のCPUを搭載され、かつiPhone 6sよりも3万円前後安いiPhone SE(16GB5万2,800円/64GB6万4,800円)が発表されました。
いろいろと発売の噂は発表前からありましたが信憑性はそれほどなく、またスペックも高かったためこの発表は良い意味でサプライズとして市場に受け入れられ、日本でも数多くのMVNO業者(楽天、OCN、mineo等)から発売されました。
iPhoneが大手キャリア以外から発売されるようになったのは、この端末の大きな功績だと思っています。MVNO業者が独自で海外で発売されていたiPhone SEを「仕入れ販売する」といった動きもありましたし、端末の管理が厳しいAppleの中でも特別視されていたプロダクトだと思います。
その後
2016年9月→iPhone 7シリーズ
2017年9月→iPhone 8シリーズ、X
2018年9月→iPhone XSシリーズ、XR
が発売されます。
つまり商品としてリリースされてから3年経ちますが後継商品は発表されておらず、
また秋冬にかけて導入される「iOS 13に対応しないのではないか」という記事もメディアに出ているため、「iPhone SE難民」の未来は中々厳しいものがあります。
ちなみにですが、今Googleで「iPhone SE」と検索すると、下記の記事が1番上にヒットします。
iPhone SEユーザーがiPhone XSにしたら:いろいろ違いすぎてビックリした
私も以前スマートフォンが5インチ前後の時代に(iPhoneは4インチ)、
サブ端末として「Xperia X Ultra」という6.4インチのバカでかいスマホを持っていたのですが、後継機がなくて困りました。2014年に購入したので2016年のことだと思います。
いわゆる「ズルトラ難民」です。
後継機が発売されないのはつらいことですよね...。
当時の競争端末
で、その時感じたのは、iPhone 6の際にベースとなる端末は4インチから4.7インチに拡大させたはずなんですよ。
まして翌年にはiPhone 6sも発売したわけですから、AppleとしてはiPhone SEを発売するための何かしらの思惑があったはずです。
iPhone 5sの2年契約は終わるけれど、「マージンが大きいiPhone6sをまずは売りたい」だから「発売時期をずらす!」というのもわかりますけれど、
「他には無いのか?」という疑問です。
というわけで、当時のiPhone SEの競争端末を調べてみました。
iPhone SE | Nexus 5X | OnePlus X | MOTO G | |
価格 | 399/499ドル | 349/399ドル | 249ドル | 180/200 |
ストレージ | 16/64GB | 16/32GB | 16GB | 16/32GB |
CPU | A9 | Snapdragon 808 | snapdragon 801 | snapdragon 410 |
メモリ | 2GB | 2GB | 3GB | 1/2GB |
外部ストレージ | ☓ | ☓ | ◯ | ◯ |
サイズ | 4インチ | 5.2インチ | 5インチ | 5インチ |
その他 | Touch ID | USB-C | 耐水(IPX7) |
この表から浮かび上がってくるのは、やはりGoogle Nexus 5Xの存在でしょう。
価格帯も近いものがあります。iPhone 6sはNexus 6Pと殴り合う感じです。
Nexus 7とiPad miniの戦いではないですが、Appleがそれまでと異なる商品を投入するときは、Googleの存在があるように感じています。もちろん勝手にですけど。
ミドルレンジスマートフォン
Pixel 3aが喧嘩を売りに行った相手
ではPixel 3aシリーズというのは、一体だれと戦いに向かった商品と言えるのでしょうか。
数年前に比べ、遥かにスマートフォン市場は激化し、ライバル機種となりえる端末は数多く存在しますが、
フラッグシップ機を販売し、かつそのミドルレンジにあたる商品を発売している会社として思い浮かぶのは、やはりAppleとSamsungになると思います。
表にまとめてみました。
Pixel 3a | Pixel 3a XL | iPhone XR | Galaxy S10e | |
価格 | 399ドル | 479ドル | 749ドル | 750ドル |
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB〜 | 128GB〜 |
サイズ | 5.6インチ | 6インチ | 6.1インチ | 5.8インチ |
CPU | Snapdragon 670 | Snapdragon 670 | A12 | Snapdragon 855 |
メモリ | 4GB | 4GB | 3GB | 6GB |
外部ストレージ | ☓ | ☓ | ☓ | ◯ |
ちなみに、その他
・Appleは、iPhone 8(64GB)が599ドルから、iPhone 7(32GB)が449ドルから、
・GoogleのPixel 3(5.5インチ)は799ドル、pixel 3XL(6.3インチ)は899ドルから発売されています。
・Galaxyの兄弟機、S10は900ドル、S10+は1,000ドルです。
イメージとしては、
2年間スマホを使ったので下取りにして、iPhone XRを購入する際に発生する500ドル以下の価格で、「Pixel 3aシリーズをぶちこんできた」という感じです、Googleが。
表からわかること
上記の表から考えてみると、
Googleがいかに安い商品を投入してきたかわかると思います。
もちろんCPU性能は、AppleやSamsungのものよりも遥かに下ですが、
夜景モードでのカメラの撮影やGoogle フォトによる無制限のストレージ、Googleアシスタントなどソフトウェアのところで差別化を作り出しています。
ハイエンドモデルのPixel 3やPixel 3 XLは、GIMODOによると
あまり良い評判を聞きませんが、今回のPixel 3aシリーズの投入は販売のテコ入れと言ってもけして誤りではないと思います。
iPhone SE 2が発売しない理由
Appleがテコ入れする商品は何か
これら大手3社の商品をくらべてみると、ミドルレンジの端末とはいえ、ハイエンドモデルの特長を大きく受け継いでいることがわかります。
それはカメラの性能であったり、CPUであったり、端末の価格差はあれど、実際にスマートフォンを使用して得られる体験というものはなるべく近づけようとしている企業努力が感じれれます。
ただ単純なスマートフォンのハードの性能であれば、
Pixel 3aシリーズというものは、同じミドルレンジの端末というくくりであっても、iPhone XRとGalaxy S10eにはベンチマーク上で遠く及びません。
そのためAppleとしてはiPhone XRの価格はそのまま、併売しているiPhone 8 (599ドル)、そしてiPhone 7(449ドル)にテコ入れしてくると思います。
GoogleとAppleの400ドル前後のスマホを比べてわかること
GoogleとAppleのスマホを比べてみると、
・Pixel 3a、399ドル、5.6インチ
・Pixel 3a XL、499ドル、6インチ
・iPhone 7、449ドル、4.7インチ
・iPhone 7 Plus、569ドル、5.5インチ
・iPhone 8、599ドル、4.7インチ
GoogleとApple製品の違いは、画面サイズになると思います。
iPhone 7や8 Plusこそ5.5インチと比較的大型ではありますが、190グラム近い重さやベゼルの太さはあまり現代的とは言えません。
そのため大きい端末を選びたいと考えた時、AppleではやはりiPhone XRやiPhone XSになってしまうため、85,000円以上はお金がかかってしまうと思います。
Appleはユーザーに対して、基本的に大型のiPhoneを使用して欲しいと考えていると思います。それはいくつか理由がありますが、1番の理由は、自社のサブスクリプションサービスを使ってもらいたい、ということでしょう。
自社のTV、雑誌、ゲーム、音楽、それらのサービスに対してお金を払ってもらい、端末に関しては公式で発表しているように3年前後使って貰えばよい、という感じでしょう。
そのためにリサイクルプログラムの仕組みに投資を行いましたから、製造コストは極力下げようとする姿勢に変わりはないと思います。
iPhone SE 2の可能性
iPhone SEのように、Apple商品の中にはユーザーが熱望しているにも関わらず存在感がないプロダクトがいくつか存在します。
そう、iPad miniやMac miniのことです。
特にiPad miniは、年々拡大するスマホの影響でそのサイズの有効性が下がり、またiPhoneとお客を取り合っているのではないか(カニバリズム)とも言われてきました。
でも、iPad mini は今年の3月に帰ってきました。Apple Pencilにも対応して。
こうしたユーザーを広くかき集める姿勢は、前CEOのスティーブ・ジョブズ氏と比べてティム・クック氏の特長が出ていると思いますし、Appleが大企業になった証とも言えます。以前よりも会社による切り捨てを減らし、ユーザー目線での商品開発が進んでいる気がします。
ただ、個人的にはiPad miniが発売された理由は、iPhone XRなどの部品の再活用というビジネス視点の他に(枯れた資産の水平思考)、「フォルダブルスマホの対抗」という思惑が大きかったのではないか、と思います。
折りたたみスマホのGalaxy Foldは、大きさが7.3インチ。
Mate Xが8インチ。
これらの端末は20万以上するので購入できるのはほんの一部だとは思いますが、新しいテクノロジーなので実際に手にとって試してみたいと考える人は多いと思います。
そうした商品に対して、
「いや、タブレットとスマホを持ち歩けばいいじゃん。iPad miniあるよ。知ってるでしょiPad。iPhoneみたいに使いやすし、いろいろiCloudでデータを共有できるよ」
と提案するためのiPad miniだと、私は思っています。
では、iPhone SE 2はどうなのか。
4インチスマホというのは、こうした驚異となりうるような、新しいテクノロジーが向かう先なのか。
自社でこれから進めていく、雑誌やTVのようなサブスクリプションサービスと親和性が高いのか。
それを考えていくと、自然とiPhone SE 2の販売は、今後訪れないと思います。
たとえ発売されるとしても、Mac Book Airのように、大きく形を変えてくるでしょう。
つまり、5.8インチや6.1インチで発売する、という意味です。
まあもちろん、そんなネーミングは求めていないのですが。
終わりに
というわけで、
「Pixel 3aシリーズの発売→ミドルレンジスマートフォン市場の活性化→iPhone SE 2の発売はあるのか!」ということに関する考察記事でした。
私は今4.7インチのiPhone 7を使っていて、今でも4インチのiPhoneが欲しいなぁとは思うのですが、時代的に今は厳しいのかなと思います。
モバイル広告だったり、コントロールセンターなどOSのところで4インチは使いづらくなっていますからね。
ワンチャン4インチサイズのiPod touchが出ないかと期待はしていますが、こちらもゲーム端末として考えると4.7インチになりそうですよね、リサイクルの素材をうまく活用して。
2019のラインアップとしては、
・iPhone Xs MAX→現状維持
・iPhone Xs→現状維持
・iPhone XR→6.1〜6.3インチ、750〜800ドル
・iPhone 7,7 Plus→現iPhone XRに一元化、650ドル
・iPhone 8→599ドルから500ドルへ。最も安いiPhone
を予測します。
今から秋が楽しみです。考察というより、妄想記事でしたかね。
それではまたお会いしましょう。
管理人きむきむ。
<無料で使える人気サービス>
・【動画&音楽 使い放題】学生限定 Amazon「Prime Student」【6ヶ月無料】
・【音楽聴き放題】Amazon「Music Unlimited」【30日間無料】
・【本の聴き放題】Amazon「audible」【30日間無料】
<期間限定のセール情報>
・【最大70%オフ】Kindle「ビジネス書」キャンペーン【日経BP】
・【楽天市場】バレンタイン特集【予算で選べる】
・【ポイント最大42倍】楽天「お買い物マラソン」【開催中!】