この記事では、TOEICの勉強で使用する参考書が「一体どのような特長を持っているか」について解説しています。
前回は「TOEIC 600点を突破するための参考書」について記事を書きましたが、
今回は使用する参考書の特長について、それぞれ簡潔に説明していきたいと思います。
この記事ではそのような方に役立つ情報を掲載しています。
それではさっそく内容を見ていきましょう。
目次
初めに
TOEIC 600点を獲得し、Cランク(470〜729点)へ入るために取り組むべき参考書として、下記の5冊の勉強を推奨しています。
それぞれ目的別に選んだ参考書になっているため、目的ごとに参考書の特長を説明していきます。
初めて読まれる方はこのまま読み続けて頂いて大丈夫ですが、
すでにTOEIC 470点以上を獲得するための参考書レビューを読んでくださった方は、
参考書の解説が重なる部分があることをご了承ください。
段階を踏んで勉強、閲覧をしている方にとっては、「基本例文700選」のところを中心に読んで頂ければ幸いです。目次をクリックして頂ければ、該当箇所に飛ぶことができます。
これらの参考書を使用した具体的な勉強法に関しては、次の記事で取り上げていきますのでよろしくお願い致します。
TOEICを知るための参考書
TOEIC L&R テスト 直前の技術
こちらの本は、ロバート・ヒルキ、相澤 俊幸、ヒロ前田という、TOEIC指導に関して数十年のキャリアを誇るベテランの先生方が書かれた書籍です。2018年に発売された、比較的新しい参考書です。
元々この本は2006年に発売された参考書が元となっており、そちらはAmazonで平均星4.1、カスタマーレビューも126件を数えるなどベストセラーになりました。
(2019年3月13日確認)
なぜこの書籍がリニューアルしたかというと、TOEICの試験形式が2016年に変更されたためです。
最新の出題形式に合わせて、使用する技術や問題の内容を大幅に入れ替えて加筆したのが、
こちらの参考書です。
この本を使用するメリット
・11日間のカリキュラムが組まれているため、勉強の計画が立てやすい。
・スコアが上がりやすい順に学習を進めることができ、また具体的な解答テクニックが48個紹介されている。
・1回分の模試が付属しているため、学んだ技術を実践する場が用意されている
この本はTOEIC 400点台から、700点台を狙う方に適した参考書ですが、
様々なレベルを想定しているにも関わらず、こうした11日間のカリキュラムが構築されているのは丁寧でとても珍しいことだと思います。
著者のロバート氏は、国際的な企業を対象に年間約250日のセミナーを行っていますし、他の日本人の著者も既に数十冊ものTOEIC参考書を発売していますので、
3人の知識と経験の美味しいところを凝縮したのがこちらの参考書だと思います。
ちなみにロバート氏は日本語ぺらぺらです(笑)
↓「TOEIC L&R テスト 直前の技術 レビュー」はこちら。
TOEIC テスト 基本例文700選
こちらの本は、TOEICに頻出する単語やフレーズが700盛り込まれている、例文集です。
監修はヒロ前田先生で、企画に携わった人数は38人。
スタッフのTOEIC受験回数はトータルでのべ923回と、TOEIC本の中ではかなり異色の参考書です。
この本を使用するメリット
・TOEICのパート別に、頻出する単語やフレーズを学ぶことが出来る。
・左のページが英語、右のページが日本語のため勉強しやすいレイアウトである。
・本は新書サイズで持ちやすく、価格も1,000円と安いので勉強しやすい。
この本は、コンパクトにも関わらず700もの大量な例文が掲載されている本です。
例文はPart 1からPart 7まで、実際に出題される形式で掲載されており、
それぞれのパートの巻末には、最重要語句リストがまとめられています。
例えばPart 1の写真描写問題の場合、
載っている基本例文は70あります。
オフィスの様子であったり、水辺の様子であったり、何をどのような表現で音読するのか、学ぶことができます。
TOEICの経験が浅い場合、試験でどのような問題が出されるのか傾向をつかむために、何度も何度も模試や試験を受ける必要がありますが、
この本をこなすことで、短期的に頻出問題を理解することができます。
また文章は短文ずつ区切られているので、勉強を途中で止めたり始めるのが簡単、
かつ本もコンパクトサイズなため、電車で行う勉強に向いています。
一方デメリットとしては
・例文に対して、全て丁寧な解説を期待することはできない。
・2016年に改定されたTOEICの試験範囲に対応していない。
ということが挙げられます。
本のサイズや、とにかく英文を数多く載せるという本の性質上、
日本語による説明は、1つの例文に対して一言二言である場合が多いです。
もちろん和訳が載っており、英文と和訳を見開きで確認できるため工夫は凝らされていますが、1から10まで丁寧な解説を期待している場合、その目的には合わないと思います。
とにかくたくさんの英文に触れたい方に向いています。
またこの本は2013年に発売された関係上、2016年の新形式には対応されていません。
形式が変更されて何が変わったかというと、Part 4とPart 7がより難化したことが挙げられます。
そのため100%試験範囲への対応がうたわれているわけではありませんが、
この本を使う目的は、TOEICで頻出の単語とフレーズを学ぶことにあるため、上級者の方以外はそれほど影響はないと考えています。まだ普通に販売されていますしね。
↓「基本例文 700選 レビュー」はこちら。
語彙力をつけるための参考書
新TOEIC TEST 出る順で学ぶボキャブラリー990 ハンディ版
こちらの本は、TOEIC本を数十冊出版されている神崎正哉先生が書かれた参考書です。
2017年に発売されたハンディ版と、CDが付属しているタイプのものがあります。
ハンディ版の音声に関しては、アプリ、もしくはウェブページで手に入ることができます。
ハンディ版の方が800円ほど安いので、ほとんどの方はこちらを選択するのが良いと思います。
この本を使用するメリット
・目標点数ごとに単語が掲載されている(470/600/730/860)
・例文が超丁寧。
・書籍が小さいので、どこでも勉強ができる
この本は、私にとって思い出深い参考書です。
通勤電車に揺られながらこの本を開き、TOEIC 790点を獲得するまではこの単語帳のみ使用して単語の勉強をしていました。
上記でも書きましたが、この本の何が良いかというと、
例文が超丁寧、ということです。
単語本に関わるTOEIC本は、世の中に数多く出版されていますが、
・実際にその単語がテストで出題される
・単語を使用した例文がまるまる載っており、しかも文章が易しい
この2点を満たした単語帳は、恐ろしいほど少ないと思います。
優れた単語帳は、
・例文を読むだけで単語の使い方がわかり、
・その形でTOEICに出題される
という特長があります。
この出る順で学ぶボキャブラリーという単語帳は上記の条件を満たし、
ただ単語を暗記するだけでなく、例文を使って音読をしたり、和訳をしたり、スピーキングの練習をしたり、様々な使い方ができる優れた本です。
そのため、TOEICの勉強を開始したばかりの人に対して、自信を持って勧めることができます。
一方デメリットとしては、
・860点を狙うための単語帳としては、物足りない。
・タイトルに「990」が含まれているが、それは点数ではなくて例文の数。
が挙げられます。
本の中に「860点を狙うための単語」が掲載されていますが、
実際にこの点数を目指すとなると、より難しい単語帳が必要です。
そのためタイトルの「990」という数字もそうですが、上級者用の単語帳を期待して本を見てみると、内容に違和感を覚えるかもしれません。
まとめると、出る順で学ぶボキャブラリーというこの参考書は、
TOEIC初学者から700点台後半を狙う人にふさわしい単語帳です。
↓「出る順で学ぶ ボキャブラリー990 レビュー」はこちら。
模試でTOEICの肌感覚を知るための参考書
至高の模試
こちらの本は、ヒロ前田、テッド寺倉、ロス・タロック先生が書かれた参考書です。
ヒロ前田先生は、最初にご紹介した「直前の技術」でも編集に携わりました。
この本は、TOEIC初学者から900点台まで、全ての学習者が取り組むべき参考書だと思います。
この本を使用するメリット
・模試が3回分、付いてくる
・リーディングパートの解説がとても丁寧
・リーディングパートにも復習用音声が付いてくる
もしTOEICの勉強本を1冊選ぶとしたら、私は間違いなくこの参考書を選びます。
模試形式の参考書は、運営元から発売されたTOEICの公式本も存在しますが、そちらより遥かに勉強に役に立つと思います。
それはどういうわけかというと、
この参考書はあらゆるレベルの学習者に対応した参考書だからです。
・TOEIC初学者に対しては、3回分の模試でTOEICの経験値を与えてくれ、
・中級者に対しては、問題の解き方を教えてくれ、
・上級者に対しては、長文Part 7の音読用音声を与えてくれます。
特にリーディングパートに関する解説が秀逸で、問題に対する正答率が記載されていることから自分の苦手な範囲を把握することが簡単にできます。
問題のレベルも実際の試験に近い難易度に設定されており、
公式問題集のリーディングパートを解くよりも、こちらの参考書を使用したほうが、確実にTOEIC初学者のスコアアップに貢献してくれると思います。
また上級者にとっても、長文Part 7の音声が付属していることは勉強に役立ちます。
900点以上を獲得するためには、リーディングパートで95問前後正解する必要があります。
Part 7の正答率を上げるためには、文章を読まずに耳で聞くだけで意味を把握できるレベルの実力が求められるので、そのためのトレーニングに役立ちます。
Part 7の音読用教材が付いてくる参考書は、まだまだ多くはないのです。
↓「至高の模試 レビュー」はこちら。
わからない文法事項を解決するための参考書
総合英語Evergreen / アトラス総合英語 英語のしくみと表現
こちらは大学受験でお馴染みの文法に関する参考書です。
Evergreenが672ページ。
アトラス総合英語が638ページです。
TOEICでは文法問題が出題されますが、大学受験ほど重箱の隅をつつくような、凝った問題は出ません。
ただある程度の文法の理解は必要となってくるため、
TOEICの参考書を解きながら、解説を読んでも理解できない時、
こちらの参考書を辞書的に引いて、内容を把握する、という使い方になります。
これらの書籍を使用するメリット
・体系的に文法の知識を理解することが出来る。
・TOEICで出題される文法事項がほとんど収録されている。
・自分の弱点としている文法事項の把握と対策が簡単
辞書的に引くことができる、というのがポイントで、
説明がわかりやすく、レイアウトにそれほど癖がないことが重要です。
英語の文法書は様々なものが出版されていますが、ここで紹介した2冊は信頼がおけます。
総合英語Evergreenは、20年近い歴史がある総合英語Forestの最新版なので信頼感がありますし、TOEIC 900点を超えるまで問題なく役目を果たすことができます。
またアトラス総合英語も、Forestの出版元であった桐原書店から発売されている書籍で、ロングマン辞典の例文が使われている他、音声(MP3)もダウンロード可能なため、英語の4技能(読む、書く、聞く、話す)を鍛えたい方にオススメな参考書といえます。
まとめ
以上で、TOEIC 600点を獲得し、Cランク(470〜729点)へ入るために取り組むべき参考書のレビューはおしまいです。
この5冊が、TOEICの学習における「鍵」となる参考書です。
参考書によっては900点を超えるまで、このTOEICを卒業するまで使用し続けることが出来る名著です。
では次回は、この参考書を使用した勉強法に関して解説していきます。
皆さんの日常に、英語が当たり前の存在になることを願っています。
管理人きむきむ。
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